ハッタリロックバンド”サマランチ”のブログ
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ここは宇宙の果て。
ジャミ星人の一家を乗せた宇宙船は、地球へと向かっていた。
坊やは尋ねる。
「お父さん、地球ってどんなとこ?」
「そうだな・・・。
実はお父さんも行ったことがないんだ。気になるかい?」
地球の空はどんな色なの?
本当に足が2本あるの?
”ウミ”ってなあに?
お友達になれるかな?
ジャミ星で流行ってる「ンゴポゴ」を教えてあげるんだ!
まくしたてる坊やを、両親はただにこやかに眺めるばかり。
「お父さんも少ししか地球のことを知らないんだよ。
でもね、望遠鏡で覗いてみた限りでは、楽しそうなところだったよ。
お父さんが見たときは、地球のあちこちできれいな光が見えた。
ピカッ・ピカッと光ってそりゃあきれいなもんさ。
あれは、多分みんなでその光を見て楽しんでるんだな。
妙な緑のまだらの服を着た人たちがホントにいっぱいいたなあ。
黒い妙な筒のようなものをいっぱい持ってみんなで走り回ってるんだ。
よくわからなかったけど、「ころしてやる」とか何とか聞こえたね。
あれはきっとお祭りでもやってるんだよ!」
僕もまぜてもらえる?
尋ねる坊やの頭を、優しくなでる両親。
坊やの、一つしかない大きな目には、ただただ期待の光が宿るばかり。
真空の宇宙を、宇宙船は音もなく進んでいった。
教訓。
過剰な期待はケガの元。
休みの前日が一番楽しい。
旅行は、準備段階が一番面白い。
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